2022年11月3日 全国統一小学生テスト 成績優秀者 +α と講評

全国統一小学生テスト 成績優秀者 +α と講評 (11/19update)

11月3日に行われました全国統一小学生テストの成績優秀者を発表いたします。

今回のテストで、福岡県20位以内に入った生徒と大幅成績アップを達成した生徒を紹介し、そのがんばりを褒め称えたいと思います。
また、塾長賞として、図書カードを進呈いたします。

また、最後に講評を記載しておきますので、今後の学習にお役立てください。
今回は2つの観点について述べております。

 

◆年長◆
→受験者総数 福岡県251名 全国4843名

【総合】
1位 偏差値64.7 (100点満点で全国1位!!)
4位 偏差値63.0
12位 偏差値62.5
12位 偏差値62.5(同点)
20位 偏差値60.8

◆小学1年生
→受験者総数 福岡県877名 全国15879名

【2科目総合】
16位 偏差値64.7

【算数】
3位 偏差値70.5

◆小学2年生
→受験者総数 福岡県1053名 全国20636名

【2科目総合】
19位 偏差値70.0

【算数】
3位 偏差値76.9(全国16位)

◆小学3年生◆
→受験者総数 福岡県1322名 全国27800名

2科目総合】
2位 偏差値73.6

【算数】
1位 偏差値74.4(150点満点で全国1位!!)
7位 偏差値70.3
17位 偏差値69.5

【国語】
8位 偏差値70.7

◆小学4年生◆
→受験者総数 福岡県1377名 全国12920名

【4科目総合】
18位 偏差値69.7

【社会】
12位 偏差値69.7

◆ソル特別枠(成績大幅UP)◆

★年長 偏差値17up!!
【6月】偏差値47 (64点)→【11月】偏差値64 (96点)

★小学1年生 2科目総合94点up!!
【6月】183点→【11月】277点
(算数55点up, 国語40点up)

小学1年生 2科目総合101点up!!
【6月】84点→【11月】185点
(算数62点up, 国語39点up)

小学2年生 国語45点up!!
【6月】国語45点→【11月】90点

※他会場で受験した生徒におかれましては、成績表が返却されましたら塾までお持ちください。


【講評】

1.成績アップした生徒は6月以降何を取り組んだか

国語力が低いと算数がいずれ頭打ちになります。
計算技術を習得させればある程度の点数は取れますが、さらに伸ばすためには読解力・思考力が必要です。
算数が伸びない原因が算数そのものにあるのではなく、子どもの根本的な読解力・思考力に原因があったりします。

では、根本的な読解力・思考力を伸ばすにはどうしたらいいのでしょうか?

国語に取り組んでください。読解、知識、論理の3分野です。
・文章読解を毎日1題(10分程度の短いものでかまいませんが、毎日!)
・言葉、語彙に関する問題(10歳までに覚えるシリーズ、またはZ会グレードアップ問題集の漢字・言葉)
・文の構造に関する問題(論理エンジンキッズなど)

現在、2コマ以上受講されている方は6月以降、問題集の管理表を作成し、ピグマリオンの授業に加え、
これらの国語の問題集および算数の文章読解の問題集を生徒ひとり一人のレベルにアレンジしてきました。

今回、大幅に成績をアップさせた生徒は、夏休み以降、このひとり一人の課題に適した問題集に一生懸命コツコツ取り組んできた生徒です。見事に。

そして、ここが大切な部分です。
厳密には、国語に取り組めば、子どもの読解力と思考力があがるというわけではありません。
子どもの読解力と思考力を上げるのに適した科目が国語というだけです。

読解力と思考力を上げるためには、国語の教材の取り組み方が重要です。

子どもに問題集を渡して解かせて○付けしていくというやり方では、効果は非常に薄いです。
子どもは自由に自分なりに解釈して、知らない言葉は自分なりに推測して、かなり主観的な読み方で文章を読んでいます。
だから、たくさん読んだところで、なかなか点数は上がりません。やってもやっても点数上がらないので、嫌になっていきます。

読解力と思考力はどうやったら身につくのか。
これらの力は言葉を介して習得されます。

つまり、読解問題を解くときは、必ずそばについて親子で一緒に取り組みます。
対話を通じて子どもの語彙を増やしつつ、一般的な社会常識や知識の説明もします。

子どもに問いかけをして、理解度やどう解釈しているかも確認してください。

一斉指導や学校の国語の授業は、ご自身のお子様の知らない言葉や知識を一人一人のために説明することはありません。
近くにいる大人が対話の中で教えてあげるしかないのです。

「うわぁー大変だ―」と思われる方もいるかと思いますが、子どもの能力そのものを親が伸ばしてあげられるのは、9歳ぐらいまでです。

そう考えると、もう残された時間は非常に短いです。
もちろん、知識や技術は何歳まででも伝えられますので、続けてください。
ここでは、子どもの能力そのもの話をしています。

そして、いくつか禁止事項があります。

国語の読解問題を一緒に取り組むときは、子どもが知らないことがあっても絶対に叱らないでください。
子どものせいではありません。子どもに周りの大人がまだ伝えていないだけです。
嫌味を言うのもダメですよ。

「そんなことも知らなかったの」
「こんなの常識だよ」
「知ってると思ってた」
「お友だちに嫌われるよ」
「私が子どもの時は、、、(武勇伝)」
などなど

これらは胸にしまって、新しいことを知ることの楽しみだけが伝わるように取り組んでくださいね。

2.統一テストの理想的な受け方

子どもがどれくらい伸びるかというのは、親の志向・意向・背中に大きく影響を受けます。
親が、これくらいでいいと思っていれば、親はそれ以上のことはしませんし、子どもも自分からはそれ以上のことは取り組みません。

子どもの可能性、限界は周りの大人の影響を受けるということです。
私がアメリカに住んでいた時ほど強烈ではありませんが、それでも日本の教育格差・教育熱の差はどんどん広がっているように感じます。

ところが、実際に高い目標をもって取り組み始めても、
子どもが嫌がる
家族の協力が得られない
仕事が忙しい
自分の時間が欲しい
などなど
いろいろな要素からあきらめて?サボって?しまっているケースもあるかと思います。

大切なことは、
・子どもが楽しめるよう親が工夫すること、努力すること
・一人で抱え込まず、相談すること
・あと数年で子育ても終わりと割り切ってやり切ること
です。

少々話が脱線しましたが、今回の統一テストについて、いくつかパターンに分けてみました。
一度振り返ってみていただけたらと思います。みなさんはどれに該当しますか??
そして、どのパターンが今後の子どもの学力・能力を高め、子どもの可能性を高めるでしょうか。

A. 統一テストを受けなかった(受けようと思わなかった)
B. 準備をせずにテストを受けた
C. 準備をしてテストを受けた
D. 準備をしてテストを受け、見直しまでした
E. 準備をしてテストを受け、見直しをして、現状の課題・弱点を見つけ、今後の対策として取り組む内容を決めて取り組み始めた

正解は、、、
もちろんEですね。

行事や体調不良で受けられなかった方は別として、まずはテストを受けてみてください。
日々の取り組むべき内容が見えてきます。
テストでお子様の立ち位置や理解度をはかるのは、少し怖いかもしれませんが、今後伸ばす?治す?ために必要です。

病気になったら、検査して、診断して、治療しますね。
健康であればいいのですが、実は病を抱えていて、悪化していってるかもしれません。
定期的に人間ドックに行くのと同じで年に2回の統一テストを楽しく!受けて、その都度、子どもの現状を把握し、次の半年間の方向性を決めるのです。
とにかくテスト(検査)を受けることから始まります。

過去問や類題を解くなどして、研究・準備して受けると、もっといいですね。
この準備の段階でも学力はつきます。

一番よくないのは、
まったく何もしないでテストを受けて、ボロボロの成績をとって、親子ともに深く傷つき、無理だとあきらめてしまうことです。
見なかったことに、なかったことにしようと、、、。

本来、準備をして受けるべきですが、特別枠に挙げたように、成績がよくなくても、
これではいけない!と思い、先生に相談し、対策を立て、日々取り組み、わずか4カ月程度で100点近くアップさせた人もいます。

問題を先送りせず、一日も早く取り組みましょう。

あとは、返却された成績表をもとに、間違いに取り組むわけですが、これもつらい作業かと思います。
絶対に叱らず、まずは、テストを受けたことを褒めて、次、もっと良くなるように取り組もう!と声をかけ、励ましてください。

その際、お子様の成績を勘案して取り組む問題を決めてくださいね。
基礎が全くできていないなら、全問解きなおさなくてもいいです。
正解率数パーセントの問題は、成績上位の方だけやってください。

そして、最後に、解きなおしで発見した弱点や課題を、今後の取り組みの中にフィードバックしてください。

そうすればぐんぐん伸びていくと思います。

以上になります。
頭でわかっても、実践は難しいので、何度か読み返してみてくださいね。